Corollaryは必然に。

このブログは「コロちゃんぬ」の提供でお送りします

ε-δ論法の疑問に回答します

もう4月なの非自明すぎる。誰だよ春を告げたの。…ということで、入学の季節ですね。私はもう、大学の数学科を卒業してまあまあ時が経っているのですが、大学で学んだことは大切にしていきたいと思っております。 さて、今日は$\varepsilon$-$\delta$論法(イ…

「最大公約数と最小公倍数の分配法則」を図式で証明してみた

この記事は日曜数学 Advent Calendar 2023の9日目の記事です。前回はふくまさんの【代数的トポロジー】「n次元トーラス上のお掃除ロボットと経路計画(path planning)」【LSカテゴリー特別編】でした。師走の時期はトーラスも掃除しないといけないので助かり…

斉次2階線形微分方程式を解いてフィボナッチ数列の一般項を求める

$F_0=0$,$F_1=1$,$F_{n+2}=F_{n+1}+F_n\; (n=0,1,2,\ldots)$をみたす数列$(F_n)_n$をフィボナッチ数列と言います。1つ前の数と2つ前の数を足してできる数列で、具体的には \begin{align*} F_0&=0,\\ F_1&=1,\\ F_2&=1+0=1,\\ F_3&=1+1=2,\\ F_4&=2+1=3,\\ …

謎の2つの関数を使ってガウス積分を求める

#今日の推し関数は次の2つの関数です。\begin{align*} f(t)&=\left(\int_{0}^{t}e^{-x^{2}}dx\right)^{2}\\ g(t)&=\int_{0}^{1}\frac{e^{-\left(1+x^{2}\right)t^{2}}}{1+x^{2}}dx \end{align*}どちらも$x$で積分しているので、$t$の関数となっていることに…

周期関数の和は周期関数とは限らない

#今日の推し関数 はこちら。 こちらの関数、「周期関数の和は周期関数である」の反例となっております。今回は$\sqrt{2}$を選びましたが、お好きな無理数で成り立ちます。問題$\alpha$を無理数としたとき \[ f(x)=\sin x +\sin \alpha x \]は周期関数ではな…

x=0の周りのTaylor展開がまっったく収束しない関数

何回でも微分可能で、マクローリン級数の収束半径が0の例を紹介します

【作図】3次関数の変曲点を取り戻せ

3次関数の変曲点を盗まれたので作図します。

【振り返り】すべての自然数を「±2±3±5±…±(k番目の素数)」の形で表す

先日、オンライン整数列大辞典に載ってない(載せた)定理を証明した記事を書きました。 corollary2525.hatenablog.com2022年6月13日の学びカテゴリーの人気エントリートップ10くらいになるほど多くの人に読まれているようです。ありがとうございます! b.ha…

すべての自然数を「2±3±5±…±(k番目の素数)」の形で表す

オンライン整数列大辞典の未解決問題を解いてみました

恵方を表す関数を求めてみた

恵方巻といえば、節分の日に決まった方角(恵方)を向いて無言で食べると良いとされる巻き寿司のことです。恵方は毎年変わり、以下のようにして決まるそうです: 西暦年の1の位 恵方 24方位 方位角*1 16方位 東基準反時計周り 4・9 甲 075° 東北東やや東 015…

【束群】"ベン図っぽい等式"をもつ数学的構造とは?

この記事は日曜数学 Advent Calendar 2020の14日目の記事です。13日目はsatoさんの【真理の森の数学セミナー】SS:原始ピタゴラス数のお話でした。フェルマーの最終定理と原始ピタゴラス数について対話形式で書かれていて楽しく読める記事でした。突然ですが…

【ラスボス】数学夏祭り問10の解説

数学夏祭りが終わって数日経ちましたがいかがお過ごしでしょうか。私は都合によりタイムリーに参加できないことがほとんどだったのですが、ほぼすべての問題を解きました。当初はすべての問題に解説を入れようと意気込んでいましたが、圧倒的計算力が試され…

【チェビシェフ多項式】数学夏祭り問3の“落とし穴”

自分の論理の誤りは、自身では気づきにくいと思っています。なので、何かオリジナルの証明を書いたときは、なるべく一日おいて証明を読み直すようにしています。マルコ牧師も「証明は一日つけ置きすると誤りに気づける」と言ってたし*1。 さて、今日も数学夏…

【ゴールドバッハ予想?】数学夏祭り問4の解説

数学夏祭り問3の解説がまだできてないのですが、問4の方を先に投稿します。このブログでは数学夏祭りの問題を「お祭り気分で楽しく解説」をコンセプトに書いていますが、まさに「お祭りらしい解法」ができました(?) 数学夏祭り問4は、「確率」です!誰で…

【数学界のおジャ魔女?】数学夏祭り問2の解説

数学夏祭り、私の都合上、17時ちょうどに参加できないことがほとんどなので、解説という形で参加していこうと思います。目指せ全問完答。それでは、数学夏祭り問2を見てみましょう。 誰でも参加できる2週間に渡るTwitter難問チャレンジ数学夏祭り 第2問は「…

【お祭り気分】数学夏祭り問1の解説と作問者の気持ち

今日から2週間、こんな祭りが開催されているみたいです。 mathmatsuri.org 問いの花火打ち上がる世界で一番mathい夏数学夏祭り8/31(月) 17:00 第一問 開始#数学夏祭り pic.twitter.com/R5JJPpYF9B— 数学夏祭り@8/31 17時開幕 (@mathmatsuri) 2020年8月29日 …

Smooth maximumを作って遊ぼう

Softplus関数,Swish関数から得られるSmooth maximumについて解説します。

n=±1±2±...±Nと表せる最小のNに関する予想

OEISの未解決問題(?)を証明しました

逆ピタゴラス数って知ってるかしら…

逆ピタゴラス数について解説します。

minとmaxで簡単☆本格数式お絵描き♪

この記事は、日曜数学会 Advent Calender 2019の6日目の記事であり、2019年11月3日に行われたロマンティック数学ナイトプライム@筑波大学で発表した内容をブログ用に加筆修正したものです。前回はAlweさんの「帰納的に定義する」とはなにか?で、帰納的に定…

数学的帰納法とパズル

「数学デー」公式Twitterでは、その場で出た話題の写真を見ることはできますが、それに辿り着いたプロセスや証明などはその場でしか聞けません(ていうか、そういう話を聞いたり喋ったりするのが数学デー)。「証明は滅びぬ、何度でもよみがえるさ」とは言う…

行列式ビンゴをやろう!

この記事は日曜数学 Advent Calendar 2018の18日目の記事です。 さらに、数学ゲーム Advent Calendar 2018の18日目の記事でもあります。数学ゲームのみに興味がある方は「行列式ビンゴ大会」のスライドに目を通していただき、目次の「行列式ビンゴはゲーム足…

私の好きな証明2018

この記事は「好きな証明 Advent Calendar 2018」の7日目の記事です。 いきなりですが!(楽天カードマンの言い方)みなさんは「好きな証明」ありますか?私はいくつか思い当たる証明があってブログにしようと思ったのですが、そういうのはもう誰かがどこかで…

随伴は あらゆるところに 現れる

この記事はCategory Theory Advent Calendar 2018の6日目の記事であることをお知らせします。7日目はmod_poppoさんの「アプリカティブ関手ってなに?モノイド圏との関係は?調べてみました!」です。Φカフェ数学デーで行われている「『ベーシック圏論』をゆ…

圏・関手・自然変換 ~ベーシック圏論をゆるく読む会の記録2018~

勤労感謝の日? いいや、圏論関手の日だね! 2018年7月末、Φカフェ数学デーにて「『ベーシック圏論』をゆるく読む会」、通称「ゆる圏↻」が自然に(?)発生しました。今日まで私は概ね参加してきました。私は皆さんの発表を聴くために最低限の予習をしていた…

乃木坂46に同じ誕生日のペア?確率は?近似値は?テイラー展開で近似する方法

こんにちは! 皆さんはアイドルに興味ありますか??? 私は正直そんなに詳しい訳ではないのですが…(;´・ω・) ネットニュース等で知っているアイドルが卒業すると聞くと 何だかショックですよね。 さて、今日はアイドルの中でも「乃木坂46」について書きたいと…

数学いろはうた

youtu.be 2018年7月9日、バカリズム Official YouTube Channelが過去にライブで披露したネタ「言葉に関する案」を公開しました。「いろはうた」を新たに作るというネタです。久しぶりに見ましたが面白かったです。 これを見てたら、僕もいろはうたに挑戦した…

空集合 ~ここにサブタイトルを入力~

先週、数学カフェ数学基礎論回の“予習会”に参加し、ZFCの公理を学びました。この調子で6月頭に予定されている藤田博司先生の講演「連続体仮説の独立性証明」*1を理解したいです。というのも、ちょうど一年前に連続体仮説に関連するブログ corollary2525.hate…

非線形シュレディンガー方程式の保存量

「○○保存の法則」「××保存則」といった言葉を聞いたことあるでしょうか?化学なら「質量保存の法則」、物理なら「力学的エネルギー保存則」が代表的ですね。時間に関して“何かしらの量”が不変であるという法則のことを「“何かしらの量”保存則」と呼び、時間…

積分を使って自然数のべき乗の和を求める私

この記事は、インテジャーズ Advent Calender 2017の23日目の記事です。前回はぺけ(@tamago_on_gohan)さんの「Bowman-Bradleyの定理」でした。 BB thm.pdf 多重ゼータ値の和に関する定理の解説・最新の話題・証明を興味深く読ませていただきました! なん…